消防設備点検の費用を節約できる3つの手順を解説

消防設備点検は、住宅以外の建物の“安心・安全”に関わる法定点検です。

ですが、多くのオーナー様はこう感じています。

・点検回数が多すぎ
・点検料金が高い
・壊れてないから点検しなくてもいいのでは?

そして出来れば、このように願っているはず。

消防設備点検を安くしたい!

金銭的な負担を感じているオーナー様は多いかと思います。

それもそのはず。

消防設備点検は半年に一度、必ず行う必要がありますが点検費用は毎回、数万円~十数万円程度かかるからです。

消防法第17条の3の3より、消防用設備等を設置することが義務付けられている防火対象物の関係者(所有者・管理者・占有者)は、設置された消防用設備等を定期的に点検し、その結果を消防長または消防署長に報告することが義務付けられています。

機能点検:機器点検:6ヶ月に1回以上(年2回以上)
総合点検:1年に1回以上

機器点検は、外観または簡易な操作によって消防設備を確認します。
一方、総合点検では実際に消防設備を作動させ、総合的な機能を確認します。

(罰則)
消防法では、点検結果の報告をしない場合や虚偽の報告をした場合、以下の罰則が設けられています
法人:30万円以下の罰金
個人:30万円以下の罰金または拘留

正直言って、高すぎる!
安くする方法が知りたい!

誰もが悩む消防設備点検のコストですが、抑える方法は難しくありません。
ですが、その前に質問があります。

✓管理会社に消防設備点検を任せっきりではないですか?

多くのオーナー様はギクッとしたのではないでしょうか。

ギクッとしたのであれば、コストカットできる可能性が高いので心配無用です。

それでは、多くのオーナーさんが抱く点検費用の悩みについて、この記事ではどうすれば設備点検を安く、安心して実施できるか解説しようと思います。

目次

消防設備点検の費用を節約するために必要な3つの手順

【手順1】管理会社に丸投げしない

オーナー様は物件を管理会社に丸投げしてませんか?

管理会社に委託すると、すべて任せられるので楽ですが、適正価格がいくらなのか分かりません。

そこでこんなツイートをしました。

管理会社が提示した請求書のまま支払っているのなら、コストカットできる可能性です。

請求書の金額に納得しているなら問題ありませんが、管理会社が提携する消防設備業者に点検を依頼するのが最も良い選択肢とは限りません。

管理会社が一番嫌うのは手間です。コストは二の次。

だから管理会社が提携する消防設備業者は、あなたではなく管理会社にとって都合の良い相手です。

多くは会社同士の付き合いから「じゃあ今回もよろしく」となります。

「法令上、必要経費です。」と言えば、オーナー様は「仕方ない」となるので説明は簡単です。

なので、管理会社は都合の良い相手に任せた方がラクですよね。
そこに無駄なコストが発生している可能性は大いにあります。

コストカットするには、自身で管理してみましょう。
一度、納得できる会社が見つかれば、継続してコストカットが見込めます。

※自身で管理してみる手間は一度だけで、良い会社が見つかれば次から管理会社に手続きをしてもらうのがベストです。

【手順2】建物の状況を把握する

消防設備点検をコストカットするスタートラインは、建物の状況を把握することです。

必要な情報は以下の3つです。

チェック1:建築図面を用意する

建物図面がないと、消防設備業者は建物の構造が分かりません。

消防設備がどの部分にあるか理解するのに建物図面は大変有効です。

というもの消防設備の設置基準は建物構造によるので、まずは建築図面が必要だからです。

図面がないと見積りが大雑把になり、高めの見積り金額になってしまいます。

✓建築図面がなければ、手書きでもOKです。

とにかく、図面があるとないとでは雲泥の差があるので、事前に用意しましょう。

チェック2:建物情報を整理する

  1. 建物構造
  2. 延床面積
  3. 階数
  4. 用途(テナントビルなら入居しているすべての業態)
  5. 利用者数
  6. 有窓・無窓階

これらを事前に確認しておくと、見積の打ち合わせがとてもラクになりますし、消防設備の変更を伴う判断の際にも役立ちます。

これらの情報は「建築確認申請書」を確認すれば、消防同意情報とともに記載されています。

もし、確認申請書から分からなければ、消防署に確認すれば親切に教えてくれますよ。※
(※個人情報になるので条件あり)

必要な消防設備は、建物の用途や入居環境で常に変化します。

確認申請書に記載されている情報とともに、用途や入居情報は最新情報を知っておく必要があります。

チェック3:前回の消防設備点検結果報告書を用意する

過去に消防設備点検を行ったことがある場合は、消防設備点検結果報告書の副本が手元にあると思います。(ない場合は、管理会社に問い合わせましょう。)

副本があれば、前回の点検時の情報が分かるので、見積り金額を下げるのに非常に有利になります。

点検結果報告書は、建物のどこに何の消防設備があるか、前回にどんな不備があったのか、消防設備の最新情報が記載されているので、手元に必ず保管しておきましょう。

さらに、これまで消防に提出した他の届出の副本もあれば、なお良いでしょう。

【手順3】複数の業社に見積りを依頼する

チェック1~3の資料が用意できれば、必ず複数の業社から見積りを取りましょう。

「(都道府県名)+消防設備保守協会」と検索して、会員名簿を見つけます。
(例:「大阪 消防設備保守協会」で検索した会員名簿はこちら

名簿から多くの消防設備業者が見つかりますが、3~5社を目標に見積りを取りましょう。

見積りの際は、

①消防設備点検を任せる業者を探している
②相見積もりをする
③チェック1~3の資料がある

この3点を伝えましょう。そのうえで、信頼できる業者を見つけます。

見積り金額が安いに越したことはないですが、「安いだけ」の業者もいますので、信頼できる業者を選びましょう。

消防設備点検の費用を節約できる3つの手順の解説は以上です。

この方法で信頼できる業者を見つけることができれば良いのですが、最も手間なのが「手順3」です。

見積りには時間も労力もかかるし、信頼できる業者が見つかるとも限りません・・。

そこで信頼できる業者を見つける方法を”独自の視点”で書いてみたので、興味ある方だけ読み進めてください。

信頼できる点検業者の選定基準

執筆中

見積り金額をさらに減額する方法

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